cloverbooks' journal

藤森照信先生の「高過庵」と「空飛ぶ泥舟」

2014年8月某日

ひさしぶりに、諏訪へ行ってきました(以前、諏訪などを探訪してつくった本に『縄文聖地巡礼』という本があります)。

諏訪に来たら、まずは諏訪大社上社前宮へ行って、土地のかみさまにごあいさつ。

そして、本日の目的地は、藤森照信先生の「高過庵」と「空飛ぶ泥舟」でした。

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建築のような、乗り物のような、高過庵と空飛ぶ泥舟。曇天から、あっという間に豪雨になり、いそいで泥舟のなかに避難というか、登らせていただくというか、入らせていただくというか、乗せていただくというか。外はすごい雨のなか、小さな空飛ぶ泥舟のなかにいると、ノアの方舟感が半端なかったです。そして豪雨のなか、今度は、高過庵へ移動。

小さな炉があり、ここはお茶室なのです。藤森先生がお茶を点ててくださって、静かな、贅沢な時間を過ごさせていただきました。雨の音と楽しいおしゃべりを聴きながら、利休の侘び茶はこういうことだったのだろうか…と思いました。

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藤森先生に監修していただいた「ジブリの立体建造物展」。その図録を編集しました。図録のデザインは、細山田デザイン事務所にやっていただきました。細山田さんにデザインをお願いしたのは、90年代に「BRUTUS」でご一緒して以来なので、本当に久しぶりでしたが、柔軟に対応してくださる度量の大きさで、安心して楽しくお仕事させていただくことができました。

 

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(↑どんぐり共和国 そらのうえ店では、新品を定価の2000円で販売しています)

過去のジブリの映画19作品の背景画、イメージボード、美術ボード、場面スチールなど図版約340点を掲載しています。ジブリの画像アーカイブから自由に画像をダウンロードして思い通りに構成を考えるというのは外部スタッフの立場では物理的に不可能なことで、内部にいなければできなかったことなので、社員になった甲斐があったと思えた仕事でした。

(第56回 全国カタログ展」(日本印刷産業連合会)で 「日本マーケティング協会賞」を受賞しました)。