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cloverbooks' journal

「ハウルの動く城 準備のためのメモ」

10/2『ハウル』のTV放映ということで、ふと企画書のことを書いておきたいなと。

宮崎監督は映画の制作に入る前に、スタッフのために企画書を書き、スタッフはそれを読んで、監督の意図や思いを共有します。

で、ハウルのときには、「ハウルの動く城 準備のためのメモ」と題する企画書が書かれていました。

2008年に編集した時点では『折り返し点 1997~2008』に収録できなかったんですが、2014年に発売された『宮崎駿監督作品集』のパンフレットには掲載されています。この企画書が読めるのは、印刷物では宮崎駿監督作品集』のパンフレットがいまのところ唯一だと思います。

 

 宮崎監督の作品について、いろいろな方がいろいろな解釈、解説をされていますが、やはり何といっても、宮崎監督本人が書いた企画書を読むのが、映画にこめられた思いをいちばんよく理解できると思います。

たとえば、一部だけですが、抜粋しますと、

ハウルは徴兵はまぬがれているようですが、戦争に協力することを求められます。要請ではありません強要です。
ハウルは自由に素直に、他人にかかわらず自分の好きなように生きたい人間です。しかし、国家はそれを許しません。
「どちらにつく?」とハウルもソフィーも迫られるのです。
その間にも、戦争は姿をあらわします。動く城のドアのひとつがある港町にも、ソフィーの生家のある町にも、王宮にも、荒地そのものにも、火が降り、爆発がおこり、総力戦のおそろしさが現実のものとなっていきます。
いったい、ソフィーとハウルはどうするでしょう。この点をキチンと描いた時、『ハウルの動く城』は、21世紀に耐える映画になるでしょう。」